轻松读懂日语经典作品
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まさことまき
方子と末起
小栗 虫太郎
「週刊朝日読物号」朝日新聞社、1938(昭和13)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,517 字 · 24 页
お姉さまの、病はいわば、あたくしの病気ですわ。ともに苦しみともに堪えて、この世を切り抜けよと、お験しになったにちがいありません――と。
だけどもう、末起をこのうえ苦しめたかアない。そうなったら、いまの末起には、二重の負担ですもの。
あなたの心配ごとって簡単で分からないけど……。お義父さまのこと、手足も口も利けない気味の悪いお祖母さまのこと、それから四、五年まえに殺されたお母さまのことなど――よく知っているだけに、あたくし気になりますわ。
それに、寝ている間に髪の毛を切られたって、もしかしたら、お母さまが殺されるまえにあったと、同じことじゃない?
末起、ねえ、強くなって……。あんたは、ここでぐんと強くならなきゃアいけないわ。あたくしには、暗い家庭にいる末起がどんなだか分る……。考えると、こう離れているのがもどかしくなって来る……。だけど、もともと末起はあたくし、あたくしは末起なんだから、どんな、距離や遠さがあったからって、問題じゃないと思うわ。
末起、ねえ、すぐに詳しい返事を頂戴。
そのあいだ、咳や熱がたかまるお姉さまを思うなら、はやく、一刻も急いでね。