轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

佐々木味津三『旗本退屈男』。同一底本的分册已合并为一书。收入:旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男、旗本退屈男。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 240,656 字 · 478 页

青空文庫

二

「あの、京弥さまは? ……」

「ここでござります」

「ま? お寒そうなお姿して――、御風邪は召しませなんだか。そうそう。あの御兄様、大事ことを忘れておりました」

大事なことがあるというのに、先ず先に想い人京弥が風邪を引いたか引かないかをきいておいて、漸く思い出すのですから、恋持つ者は不埓ながらもいじらしいのです。

「な! お兄様、あの、先程から何やら気味のわるい御客様が御帰りを御待ちかねでござります」

「なに! 気味のわるい客とのう。どんな仁体の者じゃ」

「口では申されぬ気味のわるい男のお方でござります」

「ききずてならぬ。すぐ参ろうぞ。仲よく二人で舟の始末せい」

パッと身を躍らせて一足飛び。主水之介の足は不審に打たれながら早まりました。

二

帰って見ると、なるほど客間に不思議な男がつくねんとして坐っているのです。

年の頃は四十がらみ、頭に毛がなく、顔に目がある。――一向不思議はなさそうであるが、毛のない頭はとにかくとして、その目がいかにも奇怪でした。パッチリ明いているのに少しも動かないのです。その上に、男の身体そのものも、この上なく奇怪でした。まるで石です。