轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
12 その十一 稲妻は見たり
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 26,240 字 · 52 页
さて、このうちの三名までが、主というほどでもないが、その次席ぐらいの雷ギライで、
「留守中心配もあるまいが、カミナリの時だけは気がかりですね。その時だけは三人のカミナリ病人はとても仕方がないのですから、三枝はシッカリして下さいよ」
と、主婦ヤスノは出発に際して笑いながらもこう言い残したほどである。当吉夫婦とオソノはまさしくカミナリ病人で、カヤをつり、フトンをひっかぶって、呼べど叫べど叩けど、主命とあってもカミナリの音あるうちは汗のしたたるも意とせずフトンをかぶり通すという手の施しようもない病人であった。
家令今村夫妻のどちらかが留守してくれると心配はないのだが、このたびはよんどころない重大な墓参、心きいた夫妻がいないと差支えがあって、どちらを残すわけにもゆかない。しかし当吉夫婦はカミナリ以外の時は信用のおける人たちだから、特に留守中が不安というほどではなかった。
邸内には馬小屋と並んで馬丁当吉夫婦の小住宅がある。主人不在中だから妻ラクだけは本宅の女中部屋へ泊りこんでいた。そこで当吉は女中部屋で一同と夕食を共にしてからいったん自分の小屋へ戻ったが、ピカリときたので、うかない顔で本宅の女中部屋へ現れたのである。