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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
17 その十六 家族は六人・目一ツ半
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 页
私たちは角平が夜更けの三時ごろ一パイのんで食事したというオデン屋でお待ち致しております」
新十郎らは古田に別れて、その一パイ飲み屋のノレンをくぐった。ちょうど夕食の時間ではあるが、この辺はお店者の縄ばりで、彼らはお店で食事をいただくから、こういう飲み屋を利用するのは夜更けに限るらしく、あんまり客はいなかった。
こんな所でなんとなく話をひきだすのは田舎通人が巧妙であった。彼は二三杯でもう赤く顔をほてらせながら、
「二日前のことだが、この先の清月てえ待合でオレがアンマをとっていたと思いなさい。ちょうどその時刻に、アンマのウチで婆さんが殺されていたそうだ」
オデン屋のオヤジがふりむいて、
「へえ、そうですかい。あすこのアンマはウチへもチョク/\見えますが、旦那をもんだてえのはどのアンマで」
「十七八の、まだ小僧ッ子よ。しかし、ツボの心得があって、器用な小僧だ」
「あの小僧ですか。あれは目から鼻へぬける小僧でさア。婆さんが殺された時刻てえと、いつごろでござんす」
「チラと耳にしたところでは、十一時から一時ごろの間だそうだが、その時刻はちょうどオレが小僧にもませていた時さ」