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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
17 その十六 家族は六人・目一ツ半
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 页
新「婆さんがタタミをあげているとき、石田屋の人が居合わしたかえ」
稲「さア。どうかねえ。下火になったころは、婆アもどうやら落ちついたようだ」
新「その人は部屋の中へ上らなかったかね」
稲「上りやしません。私らがカマチの近いところに居たのだから、その人はカマチに腰をかけたぐらいで、中へ上るわけにはいかないね」
新「それじゃア、あなた方は婆さんの逃げ支度のお手伝いはしないんだね」
稲「致しませんとも。メクラはそんな器用なことはできませんや」
新「そのほかに誰か手伝いに来た人はありませんか」
稲「こんな因業なウチへ手伝いにくるバカは居ねえや。もっとも、とっくに火が消えてから婆アの甥の松之助がきて泊って行きましたよ。一足おくれて、お志乃さんと師匠が戻ってきました」
弁内は話の途中から仕事にでかけた。その姿が見えなくなると、新十郎は話をきりあげた。外へでると、
「いろいろなことが分りかけてきましたね。足利の仁助という人の隣りの部屋が空いていて、弁内との話がききだせると面白いが」
新十郎がこう呟くと、古田巡査が、
「私が石田屋の主人にたのんで、やってみましょうか」
「では、そうして下さい。