轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

06 その五 万引家族

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,970 字 · 48 页

青空文庫

いずれ、こうなることを覚悟はしていたらしく、ふだんに似ず冷静に応じた。

「オレが癩病患者の子供だということを隠していたのは、済まないと思っている。しかし好きな娘に向って、実はオレの父は癩病になって狂って死んだと云えるわけがないじゃないか。決して悪意があって隠していたわけではない。オレだって、父が癩病を苦にして狂って自殺したときには寝耳に水、その呪われた運命に茫然としたものだ。父が死ぬまで、そうとは知らなかった。父だって、それまで、そうとは知らなかったのだろう。知らなかったからこそ、発病して、にわかに気が狂うほど驚き逆上したのだろうよ。どうか、我々の悲痛な気持を察して、カンベンしてもらいたい」

こう打ちしおれて詫びられると、咲子も愛情のない良人ではない。しばしは返す言葉もない。思わずホッと溜息がもれてしまう。

「癩病って、顔も手足もくずれるそうじゃありませんか」

「そんな話をしてくれるな。今に我身もそうなるかと思えば、毎日鏡を見るのも怖しいばかりだよ。はじめはオデコや眉のあたりがテラテラ光って、コブのようにかたくなるということだ。父の死んだときは、オレはまだ十八という若い時で、癩病などは何も知らないから、父のどこに異状が現れたのか、気がつかなかったが、毎朝、鏡を見るときのオレのおののく切なさ苦しさを察してもらい