轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
09 その八 時計館の秘密
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,134 字 · 43 页
拾って帰るツモリなら誰でも拾って帰れるが、子供でもフグの毒は良く知っていて見向きもしないだけのことだ。
しかし、正二郎は怖しいことを知っていた。その前夜、船頭の宮吉が大きなフグを持ってきて、彼が井戸端で手造りしたのを正二郎は知っていた。江戸育ちの正二郎はフグを知らなかったが、後日の噂をききフグを一見するに及んで疑念が黒雲の如くによみがえってきたのである。
「オレのような余計な邪魔ものもいつ殺されるか知れたものではない」
と、彼は怖れにふるえたが、できるだけ邪魔にならないように暮す以外に分別はなさそうだった。なまじ家にブラブラしているのがいけないと思ったので、お源やお米の許可を得て一力丸の親方を訪ね、
「私もヒマな身体で毎日ブラブラしていても仕方がありませんから、漁師の手伝いでもさせていただきたいものですが」
と頼むと、一力は一臂の力をかして彼をこの地に住みつかせて以来、何かと彼に目をかけてやり、その気の毒な立場をよく了解しているから、甚だ哀れに思って、
「そうかい。お前さんがその気なら、ナニ、あんな家に小さくなっていなくッても、男一匹、立派な暮しが立つように、なんとでも力になるぜ。