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せいざ

星座

有島 武郎

1922(大正11)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 118,460 字 · 235 页

青空文庫

俺もやはり英語に出喰わすと、国のおやじにひけを取らない田舎者だと思って感心した。

『ダントン小伝』を寄稿したのは俺だといって自分を紹介したら、円山さんは仏頂面に笑い一つ見せないで、そんなら上れといった。俺もそんなら上った。とにかく西洋館で、――とにかく西洋窓のついた日本座敷で、日曜学校で使いそうな長い腰かけと四角なテーブルがおいてあった。円山さんというのがいったい西洋窓のついた日本座敷みたいに、こちんこちんした無愛想な男だ。『何しに来た』、『修業に来た』、『何んの修業に来た』、『社会問題の修業に来た』、『学資がないんだろう』、『そうだ』、『俺に周旋しろというのか』、『まあそうだ』、『家は貧乏か』、『信州の土百姓だ』、『俺たちといっしょに働く気か』、『それはまだ分らない』、『その答はよし』(なんだべらぼうめ――べらぼうという言葉は東京の書生がことごとに使う言葉で、俺はその後に使い覚えた。けれどもだ、この場合の俺の心持を現わすにはじつに都合がいい。本当は俺はその時、円山さんは恐ろしく高飛車に出たもんだなと、胸の中で長たらしく感心していたんだ)。円山曰く『どこで修業するつもりだ』