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とけいやしきのひみつ

時計屋敷の秘密

海野 十三

「東北小国民」1948(昭和23)年5月~10月、「AOBA」(「東北小国民」改題)1948(昭和23)年11月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,481 字 · 74 页

青空文庫

よかった。ちょっと手をかしてくれたまえ」

八木君は、みんなの手を借りて、振子からはなれることができた。

彼は、この時計がもうすこし動いていたら、この屋敷は大爆発したことだろうと、怪囚人から聞いたことを話した。四少年は、それを聞いておどろいた。そしてその怪囚人のところへ行ってみることになった。

ところが、どうしたわけか、さっき八木君が開いて通って来た扉が、彼が閉めもしないのに、ぴったり閉っていた。それを開こうとしたが、なかなかあかない。秘密錠になっている牡牛の彫刻があるかと探したが、そんなものはなかった。もちろん鍵穴もない。いろいろとやってみたが、扉はついにあかなかった。

「これはめんどうだ、時間がかかる、あとのことにしよう」

と、四本がいい出し、ほかの者もそれにさんせいしたので、あとまわしになった。そして五少年は、実験室をしらべる仕事をつづけることになって、そっちへ動き出した。

「あ、あの振子を、あのままにしておくのは、心配だ。振子が動きださないように、縄なんかでしばっておきたいが、縄はないかしらん」

縄はなかったが、細い紐が実験室にあったのを思いだした者があって、それをとって来た。