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そがのあばれんぼう
曽我の暴れん坊
「キング 第三〇巻第六号」1954(昭和29)年5月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,123 字 · 19 页
「仰有る通りのようで」
「お前もいつまでも独身でいるわけにはいかないが、あれほど美人なら女房にもって恥になることはない。結婚しなさい」
「ハア」
叔母が片貝をよんで胸中をきくと、彼女も大喜びで、当家にいて奥様に御迷惑おかけするのは辛いから、あのように立派な殿方と結婚できるならこの上の喜びはございません、という返事。そこで叔母は片貝を十郎にひき合せ、
「結婚と申しても主人の義澄は許してくれないにきまっているから、主人の留守を幸い、日を選び、手筈をきめて駈落ちしなさい。あとは私がよろしきようにして、曾我の姉にもレンラクするから」
「ハア」
また十郎は閉口した。女房をつれて居候もできず、さりとて五郎を一人放っとくのも不安だ。それに結婚は仇討にもグアイがわるい。そこで五郎に耳うちして、
「オイ、今夜、夜逃げしよう」
「またかい。うまい物をタラフクたべさせてくれるのに、夜逃げはしたくないね」
「実はこれこれの事情だ」
「フーン。またね。仕方がない」
その晩二人はそッと夜逃げした。ところが片貝が十郎と駈落ちするということが、他の侍女の口から義澄の家来の者にもれていた。義澄の留守の間に寵愛の女を駈落ちさせては主人に面白がたたないから、それとなく警戒していると、二人が夜逃げするから、ただちに一同の者を叩き起して、