轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
げっせかいきょうそうたんけん
月世界競争探検
押川 春浪
「探檢世界秋季臨時増刊 第四卷第三號 月世界」成功雜誌社、1907(明治40)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,365 字 · 17 页
」
とブランデーを口に注ぐと、漸く又正気に復して、
「よし。もう俺は大丈夫だ。杉田を、杉田を、」
と、指示すので、
「はい。」と文彦は側に打ち仆れている助手の杉田を抱き起して見ると、もうすでに絶命れて身体は氷のように冷え切っている。
それでも万一と、薬を呑ませて色々と介抱したが、もう如何とも仕方がない。
「叔父さん。杉田はもう駄目です。とても助かりません。」
「そうか。可哀相な事をした。」
博士は思わずハラハラと涙を流した。
博士の行衛
暫くして文彦は思い出したように、
「叔父さん。今私どもの道具はここから十五里ばかりの処に置いてあります。そこまで御連れ申したいですけれど、この御様子ではとてもお動かしすることは出来ませんから、一まず荷物を悉くこちらへ運んでここで暫く御介抱致す考です。それで私はこれからそれを取りに帰ります。その間この東助をお側に付けておきますから、二、三日このまま御辛抱なすって下さいまし。」
と耳元で囁くと、博士は静かに黙頭いた。
文彦は立ち上って東助に向い、
「それでは僕はこれから行って来るから、留守を確然預かっていてくれ。」
「よろしゅうございます。