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ほんちょうへんたいそうれいし

本朝変態葬礼史

中山 太郎

「犯罪科学 増刊号 異状風俗資料研究号」1931(昭和6)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,960 字 · 24 页

青空文庫

私も数年前この小島に講演しに行った序に、所謂、後世山のあとを見たが、島の西北部の海岸に沿うた藪で、昼だに薄暗い所であった。其処では風葬の関係上、古来、犬を飼わなかった云々。(民族二ノ五)

こうした原始的の葬法から幾多の変遷を経た後に、一度、土中に埋めた屍体を三年目(これは原則であって例外のある事は言うまでもない、それについては後に述べる)に掘り出し、水に酒を和して叮嚀に洗骨して別に造ってある石室の墓に収める習俗を生むようになったのである。しかしながら沖縄の洗骨なるものが、内地の遺風か支那の影響か、それとも同島の固有のものか判然せぬが、恐らく南支那から輸入したものと思われる。そして洗骨に関しては石垣島測候所長の岩崎卓爾氏から、かつて左の如きお話を承わったことがある。

沖縄の各島では三年毎に洗骨をするが、この現場だけは他国人には絶対に見せぬ。私は島に二十余年も居るので、数年前に村民に嘆願するようにして漸く見せてもらつた。しかしその時の条件として、第一は現場を写真に撮らぬこと、第二は現場の始末を口外せぬことであつた。私は村の人達に伴われて現場に臨んだが、最も驚いたことは洗骨する者が悉く女性であったのと、その始末が想像以上に惨酷であつた点である。