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とうようぶんかしにおけるぶっきょうのちい
東洋文化史における仏教の地位
高楠 順次郎
外務省文化事業部に於ける講演、1930(昭和5)年2月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,830 字 · 69 页
それから訶林という木がある。これもインドの言葉であります。こういうような言葉はシナからきたのも多いのでありますが、猿のことを「マシラ」というのは摩期羅を漢字で摩斯羅としたから起こったらしい。軍神を建駄天というのを韋駄天と書いたから訛ったのであります。鼓というのはヅンドビまたはドドビの転である。みなインド語であります。それから饅頭というのも梵語であります。それから寺というのはこれは朝鮮のツオーラの転といいますが、これはまたインドの言葉から変化してきたのだと思います。長老を「テーラ」といいますからこれに家の字を付けて寺家、今の寺家というのと同じことであったと信ずる。それと同じことであったと信ずる。それと同じ浮屠というのは仏のことでありますが、シナでフトというから、それに家を付けて浮屠家といったのが「ほとけ」の名だと思います。そういうぐあいに、皿も梵語、幡も梵語である。閼伽(水)ももちろん梵語である、旦那も施主の意味で梵語である。そこにバラモンがおりましたので直接間接に教わったものと見ることが出来るのであります。萬葉集にこういう短歌がありますが、その意味は近頃まで解釈が出来なかった。