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とうようぶんかしにおけるぶっきょうのちい

東洋文化史における仏教の地位

高楠 順次郎

外務省文化事業部に於ける講演、1930(昭和5)年2月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,830 字 · 69 页

青空文庫

バラモンの作れる小田をはむ烏

まなぶたはれてはたほこに居り

この歌の意味が古人には分らなかった。バラモンが奈良朝に荘園を貰って田を作っていたということが分ればこれは何でもないことでありますが、そのバラモンの作った田をはむ烏までもバラモンの説教の感化を受けて、まなぶたはれて即ち涙を澪してはたほこに止っている、「ハタ」というのもインド語です。仏教の習慣では説法する時は法幢を建てるといって幡を立てて説法する。萬葉時代にバラモンの活躍という事実があったことを知ればかく解るのは適当と思います。それから骰子の遊び、これもインドから移って来たもので、サイコロの「サイ」というのは、博奕のことをパラサイというのでこれを略した名である。パラサイというのはこの遊びのインド語であります。萬葉の時には「カリ」という博奕があった、これは梵語でカリというのは一点を付けた骰子の名である。「コロ」というのは梵語で「クル」というのは「成就せよ」「出て来い」というような意味であるから転ばす時に「クル」といって投げ、望みの目が出た時は「クリタ」(成就した)という。クリタは四点の目で勝利を示すのである。