轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つちのなかからのはなし
桜の森の満開の下
坂口安吾『桜の森の満開の下』。同一底本的分册已合并为一书。收入:土の中からの話、家康、閑山、禅僧、小さな部屋、道鏡。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,558 字 · 153 页
たという。又、淳和天皇の頃、美濃の国守の藤原高房という人があって、安八郡のさる池の堤がこわれて水がたまらず灌漑の用を果しておらぬのを見て、修築を企てた。すると土民は口をそろえて、この池は神様が水を嫌っているのだから水を溜めない方がいいのだと騒ぎだしたが、神様が怒って殺すというなら俺はいつでも殺されてやるさ、と高房は断乎として堤を築かせたところ、工事終って灌漑の便利に驚いた土民は改めて嘆賞したという。平安朝の昔からこの式で、今に至るもなお、農民は常に今居る現実を善とし真とし美とし、これを改良することを不善とする。改良の精神自体を不善不逞にして良俗に反するものと反感をいだく始末なのである。
大化改新のとき農民全部に口分田というものを与えた。つまり公平に田畑を与えたわけであるが、良田も悪田も同じに差別なしに税をとる。元々田畑を与えた理由が大地主の勢力をそぐためであり皇室の収入のためであって農民自体の生活の向上ということが考えられていたわけではないから、税が甚だ重い。今日の供出と同じことで農民は不平であり、大いに隠匿米もやりたいであろうが、今日と違うところは上からの天下り命令が絶対で人民の権利だの官吏横暴などと法規を楯にする手がないから、泣く子と地頭にはかたれないということになって、逃亡とか浮浪ということをやる