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ちゅうもんのおおいりょうりてん
注文の多い料理店
宮沢賢治『注文の多い料理店』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『注文の多い料理店』序、注文の多い料理店、さるのこしかけ、茨海小学校、どんぐりと山猫、狼森と笊森、盗森、烏の北斗七星、月夜のでんしんばしら、水仙月の四日、山男の四月、かしわばやしの夜、鹿踊りのはじまり、雪渡り、気のいい火山弾、土神ときつね、楢ノ木大学士の野宿。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 106,269 字 · 223 页
それでも私はこらえてこらえて顔をしかめて泣くのを押えました。嬉しかったよりはほんとうに辛かったのです。校歌がすみ、先生は一寸挨拶して生徒を手まねで座らせ、鞭をとりました。
黒板には「最高の偽は正直なり。」と書いてあり、先生は説明をつづけました。
「そこで、元来偽というのは、いけないものです。いくら上手に偽をついてもだめなのです。賢い人がききますと、ちゃんと見わけがつくのです。それは賢い人たちは、その語のつりあいで、ほんとうかうそかすぐわかり、またその音ですぐわかり、それからそれを云うものの顔やかたちですぐわかります。ですからうそというものは、ほんの一時はうまいように思われることがあっても、必ずまもなくだめになるものです。
そこでこの格言の意味は、もしも誰かが一つこんな工合のうそをついて、こう云う工合にうまくやろうと考えるとします。そのときもしよくその云うことを自分で繰り返し繰り返しして見ますと、いつの間にか、どうもこれでは向うにわかるようだ、も少しこう云わなくてはいけないというような気がするのです、そこで云いようをすっかり改めて、又それを心の中で繰り返し繰り返しして見ます、やっぱりそれでもいけないようだ、こうしよう、と考えます。