轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うかぶひこうとう

浮かぶ飛行島

海野 十三

「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1938(昭和13)年1月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 124,009 字 · 249 页

青空文庫

ついさっきまで、その辺でエンジンを操作していましたが……」

と、懐中電灯をエンジン運転台の方に向けた。

だが、なんのことだ、そこには誰の姿もなかった。見えるのはパイロット・ランプや油圧計や廻転計などの器械ばかりであった。計器の針は、途方もないところへかたむいて、エンジンはいまにも壊れそうな怪しい響をたてていた。

「おや、いないぞ」

と、首をかしげたフランクは、つづいて受持の第四エンジンの乱調に気づき、さっと顔色をかえ、

「たいへん、エンジンが爆発する!」

と、運転台へとびあがると、ハンドルをぐっとひねった。それから安全弁をひらくやら、給水パイプのコックをひねるやら大騒ぎをして、やっとエンジンの壊れるのを救った。

エンジンは、ついにぱったり停ってしまった。

「あいつは、とうとう逃げてしまいました。やっぱり、日本将校カワカミだったのだ……」

フランク分隊長は、印度人に殴られた腰のあたりを痛そうにさすりながら、副官とスミス中尉にいった。

副官たちも、あれほど島内を懸賞までつけて探した川上機関大尉が、まさかその下をくぐりぬけて生きているとは信じなかったけれど、分隊長の話を聞けば怪しいふしもあるので、すぐさま非常手配をした。