轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

11 一九四四年(昭和十九年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 174,521 字 · 344 页

青空文庫

仔入りの箱もそっちへ、えっちらおっちらもって行ったの。そうしたら、段々鳴かなくなって、やがて眠りました、夜になってからは大分普通になって、もう今は無事です。人間の脳膜炎と同じと思って光線の少い側にやって、大成功でした。お産して間もないのに大活躍して、逆上してしまったのでしょうね。神経がおそろしく亢奮して、光線もよその犬も人間の子供も、すべて癪にさわったのね、綿のうしろの暗闇で、チビの眼は、豹のように炯々たる緑色に燃えて見えました、こわくて同時に素晴らしい見ものでした。ただの雌犬とは迚も思えない燃え立ちかたでした。わたしの眼もソンナニ光ッタラ面白イケレド。燐光のようよ。

わたしの悲しみは、育ちつつある四匹の仔犬の将来です。犬を飼うということは、それ丈人間が食べかたをへらしていなければならない、ということなのですから、困って居ります。

おひるを食べないうちに、きっとお客が来てしまうのでしょう、歓迎でもないわ、率直に。「お話中」なのに、ね。ああでもいいことがある、その女の人に、きいて見ましょう、あなたのところで仔犬ほしくないかしら、と。郊外住居だからもしかしたらいいかもしれません。