轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

03 一九三六年(昭和十一年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 50,453 字 · 101 页

青空文庫

私の健康はやっと起きるようになりました。もう殆ど一日中起きて居り、仕事をする気力も段々もりかえしました。熱は出ません。いろんなひとがいろいろの一身上のことについて相談に来る。それをやっぱり加減がよくなくても聞く。そしてそれぞれの意見を云う。――面白いもので、この頃のような時季には、いろんなひとが一身上のことで問題をおこして居ります。仕事を本気にやっているときは勿体ないからね、時間が。――でも勿論疲れるようなことは致しませんから御安心下さい。

きのうは、思いがけずてっちゃんがやって来てね、夕方まで愉快にいろいろ喋りました。話していたとおり帰ってあけの日に来たのです。お土産に『柿本人麿』という本と、森杏奴が書いた『父の思い出』の本をくれました。十七貫だそうです。あのひとらしく楽しそうに正直にいろんな話をして、私も久しぶりで珍しく愉快でした。嫁さんを見つけてくれとたのまれました。私は若い女のひとは沢山知っているけれども、夫婦の生活が複雑微妙であることを知りぬいているので――最もよい場合を知り、わるい場合を目撃しつつあるので――仲人をやることは大役すぎます。