轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うみがめ

異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二

岡本 綺堂

岡本綺堂『異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二』。同一底本的分册已合并为一书。收入:海亀、鴛鴦鏡、鐘ヶ淵、こま犬、水鬼、指輪一つ、離魂病、木曽の旅人、西瓜、白髪鬼、百物語、妖婆、停車場の少女。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 144,507 字 · 291 页

青空文庫

したがって、わたしも深く注意することなしに眠ってしまった。

そのあくる日は朝から出勤していたので、わたしは野童にも冬坡にも逢う機会がなかった。すると、次の日の午前九時ごろになって、一つの事件がかの弁天池のほとりに起った。町の清月亭という料理屋の娘の死体が池のなかから発見されたのである。

娘はお照といって、年は十九、色も白く、髪も黒く、容貌も悪くないのであるが、惜しいことには生れながらに左の足がすこし短いので、いわゆる跛足という程でもないが、歩く格好はどうもよろしくない。殊にそういう商売屋の娘であるから、当人も平生からひどくそれを苦にしていたらしい。だんだん年頃になるに連れて、その苦がいよいよ重って来たらしく、この足が満足になるならば私は十年ぐらいの寿命を縮めてもいいなどと、さきごろ或る人に語ったという噂もある。それらの願掛けのためか、あるいは他に子細があるのか知らないが、お照は正月の七草ごろから弁天さまへ日参をはじめた。それも昼なかは人の眼に立つのを厭って、日の暮れるのを待って参詣するのを例としていた。料理屋商売としては、これから忙がしくなろうという灯ともしごろに出てゆくのは、少しく不似合いのようではあるが、彼女はひとり娘である上に、現在は女親ばかりで随分あまやかして育てているのと、もともと狭い土地である