轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
「中央公論」1931(昭和6)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,341 字 · 148 页
ものをと、お庭のゆきをさん/″\に蹴ちらして歯がみをなされますので、おくがたははら/\あそばしますし、おそばの者はおそろしさにふるえあがるばかりでござりました。羽柴がたのぐんぜいはそのまに破竹のいきおいをもってみのゝくにをたいはん切りなびけ、岐阜をはだかしろにしましたのがわずか十五六にちのあいだのことでござりまして、三七どのもよぎなく丹羽どのをおたのみなされ降参を申し出られましたところ、なにぶん先君の御連枝のことでござりますから秀吉公もかんにんあそばされ、しからば御老母をひとじちにいたゞきますと仰っしゃって、おふくろさまを安土のおしろへおうつし申し、かちどきをあげて上方へお引きとりなされました。
そうこうするうちに天正じゅうねんのとしもくれまして正月をむかえましたけれども、ほっこくはまだかんきがはげしく、雪は一向にきえそうもござりませぬし、かついえ公は「小癪な猿めが」と仰っしゃるかとおもえば、「にくらしい雪めが」と雪を目のかたきにあそばされ、いら/\なされておられますので、初春の御祝儀も型ばかりでござりましてそれらしい気もいたしませなんだ。