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めがね
眼鏡
小川 未明
「お話の木」1937(昭和12)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 7,487 字 · 16 页
図画の先生は、目をぱちぱちさして、どちらにも理屈があるので、判断に苦しむといったようすでしたが、窓ぎわへきて、子を案じて鳴いている親すずめの鳴き声が耳に入ると、急に先生の顔色が明るくなりました。
「君たちのいうことは、よくわかった。一方は、理科の知識を得るためだというのだし、一方はかわいそうだから助けるというのだ。どちらも悪いとはいわれないが、いちばんいいのは、この子すずめを親すずめに返してやるんだね。」と、先生はおっしゃいました。
「ああ、それがいいのだ。」と、正吉は、思いました。
「先生、あの高い屋根へどうして上がれますか!」
小田が、先生の言葉の終わるのを待って、問いました。
「あすこへは上がれませんね。しかたがないから、物置の軒下へでも小使いさんに頼んで入れてもらうのだ。そうすれば、親すずめがきて、世話をするでしょう。」と、先生は、おっしゃいました。
「やはり、それがいい。」と、青木も、小田も、賛成しました。六年生の二人は、反対しなかったが、だまっていました。
「それでいいなら、私が、小使いさんに頼んであげるから。」
「先生、お願いいたします。」と、四年生の三人は、声をそろえて叫びました。