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いそのかみじんぐうのじんぽうななつさやのたち
石上神宮の神宝七枝刀
喜田 貞吉
「民族と歴史 第一巻第一号」1919(大正8)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,555 字 · 8 页
「第一図 七枝刀」のキャプション付きの図
第一図 七枝刀
その後、大正三年八月、高橋健自君が関〔(保之助)〕・新納〔(忠之介)〕・佐藤〔(小吉)〕・梅原〔(末治)〕諸氏とともに、さらにその銘文を精査せられ、前に不明であったところも、やや明かになって来た。銘文は両面に各一直線に金象眼になっている。その文字を梅原君の手記によって示せば第二図の通り。
「第二図 七枝刀銘文」のキャプション付きの図
第二図 七枝刀銘文
かくて高橋君は、十月の考古学会の例会において、「京畿旅行談」の一部として、この神宝のことを述べられた。記事は『考古学雑誌』第五巻第三号にある。曰く、
其象嵌銘文は、泰始四年六月十一日丙午正陽造百錬□七支刀云々と読み得らる、三正綜覧によりて其干支を按ずるに、西晋武帝泰始四年六月十一日は丙午なれば、此鉾銘文は正しく晋の泰始に相違なく、星野博士は、此鉾を以て日本紀神功紀五十二年秋九月の条に見えたる、百済使者の献じたる七枝刀なるべしと論ぜられたるが、今其銘文中に七支刀とあれば、之れ七枝刀に相違なかるべく(云々)。
これを晋の泰始とすることは、故那珂〔(通世)〕博士もかつて余に語られたことがあるが、高橋君のはさらに干支に引き当て、百尺竿頭一歩を進められた研究として、世に推奨するに躊躇せぬ。