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しゃかいじひょう
社会時評
戸坂 潤
「文藝春秋」1933(昭和8年)年6月~1937(昭和12)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 页
そうして警察から縁切りされても心配する理由もないし、又初めから縁切りされるということの成立しない関係なのだから、警視庁へ行って謝らずに済んだだろう。警察が国民に対してなすべき警衛のサービスに就いては、国民自身が之をオブザーブしなければならない筈ではないだろうか。警衛を頼んでおいた門番や守衛にも叱られるような主人は困る。国有鉄道のサービスに注文をつけたお客さんが一々鉄道省のお役人から叱られていては大変だ。――それとももし警察が大衆へサービスすべきものではないというなら、一体警察は何にサービスする気か。私は今にしてどうやら判るのである、なぜ「警察後援会」に無条件に賛同出来なかったかが。大衆が警察を後援しようということが元来無理な企てなのだ。矢野氏の失敗が之を証明している。
三、家庭考査
小学校の一年からズーット一番を通して来た女の子がいて、それが教員になることを希望しているが、父親が今現に懲役に行っているので、師範学校へ這入れないと思うが、どうしたものだろう、という婦人相談がある(読売)。河崎ナツ子女史によると、理窟としては前科者の子弟であろうと何であろうと、入学を拒まれる理由はない筈であるが、今日の社会の実情から云えば、入学希望者が過剰なため、庶子や私生児や三業者の子供がいけなかったり、資産や家の大き