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しゃかいじひょう
社会時評
戸坂 潤
「文藝春秋」1933(昭和8年)年6月~1937(昭和12)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 页
電気局当局は争議団に対抗すべく市営のスキャッブ団を組織して電車やバスを予想外の数を運転しているらしいが、その過半数が市民からの志願者乃至義勇軍だということが問題なのである。之は例の防空演習とも関係があるのだが、東京市内外の都市には防護団というのがある。之は大震災当時は××××××××××××××××的行動を敢てした小市民小商人を主体とする団体の後身で、この前の防空演習には、×××××××××××たものだ。この間の防空演習では大分落ち付いて来て、×××××になったようだったが、之に眼をつけたのが市当局で、予め各区の防護団に、いざという際にはよろしく頼むと渡りをつけた。防護団とまぎらわしいものでは例の青年団というものがあるが、之は田舎だけかと思ったらこの頃は東京にもあるらしく今度は方々の区から制服を著たこれ等青年団員が出て、千数百名もの者が市電の車掌をやっているそうである。変っているのは板橋区議の九名がバスの運転を志願したことで、之等区会議員諸君は、この心掛けなら今に市会議員に出世するだろうという噂さである。
市電従業員の一部からなる修養団の代表者などは、警視庁の特高部長を訪問して、何とか早く解決して呉れないと困ると述べて来たそうである。