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かがくじちょう

科学時潮

海野 十三

「新青年」1928(昭和3)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,486 字 · 5 页

青空文庫

これが何うして特許になるのか不思議に思うが、さて其の真意は――。

飯を弁当箱につめ込んで、然るのちこれを取出しても、あとに飯粒が弁当箱の底や周壁に附着(寧ろ固着)することのない弁当箱。――という意味で、アルミ弁当箱の内側にゼラチンのようなものをひいて置くと、奇妙に飯粒が附着しないことを覘った特許願である。

種を明かして仕舞えば何でもないが、兎も角も「飯粒ノ附着セサル弁当箱ハ特許スヘキモノトス」は愉快な文句ではないか。

英米間無線電話

英国と米国との間に行われている公衆用無線電話の其後の成績を聞くのに、英国から米国へ掛けられるものが毎日三通話、米国から英国へ掛けられるものが毎日四通話で、合計高平均七通話だそうで、この装置の維持費とトントン位の収入になるそうな。

因にこの無線電話の通話料は、一分間につき大凡五十円である。

科学小説『緑の汚点』

近頃読んだ科学小説の中で、一寸面白いなと思ったものの中に、此の『緑の汚点』というのがある。

時は現代である。アメリカ大陸の山奥に、死の谷と呼ばれるところがあって、其処を訪ねた人間は一人として無事に帰って来たものがない。