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かがくろん

科学論

戸坂 潤

「唯物論全書 第一巻」三笠書房、1935(昭和10)年10月18日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 页

青空文庫

* H・ポアンカレなども Lois と Principe とを区別する。――なお仮説(臆説)という観念(それは経験の一般化的拡大――G※(アキュートアクセント付きE小文字)n※(アキュートアクセント付きE小文字)ralisation――と考えられる)は、恰も「経験的」なこの経験が、云わば超経験的なこの法則や原則を生み出すという過程を、多少経験論的に云い表わしたものである(H. Poincar※(アキュートアクセント付きE小文字), La Science et l'Hypoth※(グレーブアクセント付きE小文字)se 参照)。

原則(原理)と雖も、経験的法則が役づきとなり幹部に昇格したものに他ならなかったから、決して単なる所謂アプリオリではあり得ない。その意味に於てニュートンの自然科学に形而上学的な・アプリオリな・原理(Prinzipien=Anfangsgr※(ダイエレシス付きU小文字)nde)を与えようと欲したカントは、全く失敗だったと云わねばならぬ。相対性理論と量子力学とは今の処殆んど調和的な連絡がついていないと見ていいだろうが、そこから、相対性原理に対する量子力学側からの懐疑と、又不確定性原理乃至因果否定論に対する相対性理論側からの不信とを、今日の物理学者達は告白している。