轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くうしゅうそうそうきょく

空襲葬送曲

海野 十三

「朝日」1932(昭和7)年5月~9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 95,012 字 · 189 页

青空文庫

清二は、界磁抵抗のハンドルを、全開の位置に保持したまま、早く元への命令が来ればよいがと、気を焦せらせたのだった。疑いもなく、唯今の状態は、全速力沈降を続けているものであって、海岸を十キロメートルと出ていないところで、こんな操作をするのは、前代未聞のことだった。

「どこかで吾が潜水艦の行動を監視している者があるのかも知れない」

清二は不図、そんなことを考えたのだった。

それから後は、話にならないほどの、単調な日が続いた。

昼間は、絶対に水上へ浮びあがらなかった。その癖、電動推進機には、いつも全速力がかかっていた。夜間になると、時々ポカリと水面に浮かんだが、それも極く短時間に限られていた。それはまるで乗組員を甲板に出して、深呼吸をさせるばかりが目的であるとしか思えなかった。だがその目的も充分には達せられなかったようだった。というのは、なにか見えるだろうと喜び勇んで甲板に出てみても、いつも周囲は真暗な洋上で、灯台の灯も見えなかった。或る晩は、銀砂を撒いたように星が出ていたし、また或る夜はボッボツと、冷い雨が頬の辺を打った、それが一番著しい変化だった。長大息を一つすると、もう昇降口から、艦内へ呼び戻されるという次第だった。