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ぜったいてきじんかく
絶対的人格
伊藤 左千夫
正岡先生論
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,854 字 · 8 页
子規子の脳力
子規子の脳力
子規子一度文壇に現われて、その発程の途に上るや、精透なる研究猛烈なる活動、一刻の停滞なく寸時の休止なし、日をもって覚醒し月をもって進歩し、議論と製作と年をもって変化す、昨年の標準は決して今年の標準にあらず、今年の標準もとより明年の標準なるあたわず、議論に実行し製作に経験し、覚醒となり進歩となり、年を経るに従っていよいよ勢力を加えつつ、最終に至るまでいささかの滞溜を見ざりしは、実に子規子の生涯なりし。
見よ子規子の議論はしばしば矛盾を来し、標準しばしば動揺を招けり、始め大に蓼太をあげ後たちまち蓼太を痛罵し、前年は、歌は俳句の長きもの、俳句は歌の短きものとして毫も差支なしと論じ、翌年には、ただちに俳調俳語厭うべしとの歌評をなせるごときすなわちその一例なり、研究的態度をもって活動せば、それ以上のごとき変化を見ること、もとより当然なるべしといえども、子規子の子規子たる所以は全くここに存せることを知らざるべからず。
製作者と学者とはその性格を異にするもちろんなりといえども、かの近世国学界の大家なりと称せらるる、本居宣長のごときは、三十四、五歳時代の著述なる「石上私淑言」