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るこうしんそう
縷紅新草
泉 鏡花
在线阅读泉 鏡花《縷紅新草(るこうしんそう)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 24,566 字 · 48 页
――
――ああ、そうか。」
辻町は、息を入れると、石に腰をずらして、ハタと軽く膝をたたいた。
三
その時、外套の袖にコトンと動いた、石の上の提灯の面は、またおかしい。いや、おかしくない、大空の雲を淡く透して蒼白い。
「……さて、これだが、手向けるとか、供えるとか、お米坊のいう――誰かさんは――」
「ええ、そうなの。」
と、小菊と坊さん花をちょっと囲って、お米は静に頷いた。
「その嬰児が、串戯にも、心中の仕損いなどという。――いずれ、あの、いけずな御母堂から、いつかその前後の事を聞かされて、それで知っているんだね。
不思議な、怪しい、縁だなあ。――花あかりに、消えて行った可哀相な人の墓はいかにも、この燈籠寺にあるんだよ。
若気のいたり。……」
辻町は、額をおさえて、提灯に俯向いて、
「何と思ったか、東京へ――出発間際、人目を忍んで……というと悪く色気があります。何、こそこそと、鼠あるきに、行燈形の小な切籠燈の、就中、安価なのを一枚細腕で引いて、梯子段の片暗がりを忍ぶように、この磴を隅の方から上って来た。胸も、息も、どきどきしながら。
ゆかただか、羅だか、女郎花、桔梗、萩、それとも薄か、淡彩色の燈籠より、美しく寂しかろう、白露に雫をしそうな、その女の姿に供える気です。