轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ほどう

舗道

宮本 百合子

「婦人之友」1932(昭和7)年1~4月号(著者検挙のため未完)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,745 字 · 70 页

青空文庫

「八時までにどうしてもやっちゃうわ。一緒に何かたべて帰らない? 帰ってから火なんぞおこしていられないもん」

「私なんか、もういい加減ペコペコだわ」

夜の八時すぎて、庶務へ残業届けを出しミサ子と柳とはやっと宏荘な××ビルディングを出た。

「いやな奴、あの穴銭! 自分で来て見てる癖に、課から部から、姓名まで云わせるんだもの!」

「そういう奴なのよ。こっちからわざわざ届けなけりゃ見ていたってつけないで置くんだから」

それから「モーリ」へ行ってミサ子は支那ソバを、柳はカレーライスをたべた。

二

市ケ谷で省線を降りると、ミサ子はガソリン店の角を、牛込の方へ登って行った。

一番姉の文子が三人の子持ちになって細工町に住んでいる。急に相談したいことがあると、速達が来たのだ。

琴曲教授の看板について石敷の小路を入り、立てつけの悪い門をあけ格子をガタガタやっていると、真暗な玄関へサッと茶の間からの灯がさした。

「だアれ?」

「小母ちゃんよ」

「母さん! 小母ちゃんが来たヨ」

九つの順三の声がした。

「マア、おそいのね、今かえり?」

割烹前掛で手を拭きながら、文子が台所から出て来て格子の懸金をはずした。