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ぶま
舞馬
牧 逸馬
「新青年」1927(昭和2)年10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,843 字 · 16 页
だ以上は、町としてうっちゃってはおけない――よろしく町葬にすべし、表彰すべしというので在から茂助の伯父伯母を呼んで、ちょうど火事から三日後の今日が、そこでこの茂助の町葬の日なのである。
午後三時、町の有志をはじめ消防夫一同が役場のまえに集って、行列をつくって智行寺へねりこむことになっている。
いそがないと間にあわない。植峰では、副小頭の峰吉が、お八重を急がせて羽職袴をつけていた。縞の銘仙に、紋の直径が二寸もある紋付を着て、下にはあたらしいめりやすが見える。こうして見るとうちの人も立派な男ぶりだと思いながら、お八重はうしろから袴の腰板を当てている。そのくせ、弟のように思っていたもすさんの葬式だもの、これが泣かずにおられようかといって、眼を真赤にしているのだ。泣きながら、なぜ自分は茂助の子なんか生むようなことになったんだろう。しかし、このおじいさんが茂助のように力づよくあたしを可変がってくれたら――そうだよ、きっとこれからはもっともっと眼をかけてくれるよ。そうしたら、これはおとっつぁんの子なの、えええ、おとっつぁんの子ですともさ――峰吉は火事以来黙ったまんまだ。