轻松读懂日语经典作品
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ふねでついたまち
船でついた町
小川 未明
「国民新聞」1930(昭和5)年1月1日
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 2,924 字 · 6 页
たいへんに、金をもうけることの上手な男がおりました。人の気のつかないうちに、安く買っておいて、人気がたつとそれを高く売るというふうでありましたから、金がどんどんたまりました。
土地でも、品物でも、この男がこうとにらんだものは、みんなそういうふうに値が出たのであります。この男と、こういうことで競争をしたものは、たいてい負けてしまいました。そして、この男は、いつかだれ知らぬものがないほどの大金持ちとなったのであります。
ある年、たいそう不景気がきたときです。あわれな不具者が、この金持ちの門に立ちました。
「どうぞ、私をご主人にあわせてください。私は、もとあなたの会社に使われたものです。」といいました。
番頭は、しかたなく、これを主人に伝えました。
「ああそうか、私が出てあおう。」といって、金持ちは、玄関へ出ました。すると、不具者は、
「その後、不幸つづきで、そのうえけがをして、こんなびっこになってしまいました。働くにも、働きようがありません。どうぞ、めぐんでください。」と、訴えました。
金がたまると、だれでも、やさしくなるものです。ことに、この金持ちは、涙もろい性質でありましたから、