轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなさけるいし
花咲ける石
「週刊朝日別冊 第三号」1954(昭和29)年8月10日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,620 字 · 24 页
惜しむべき失敗であった。時に房吉四十二である。
山崎らは房吉の屍体を片品川に投げこみ、何食わぬ顔、酒宴に興じていたが、藩の役人には手をまわしておいたから、案ずることもない。房吉の舅が訴えを起したけれども、藩の裁判では敗訴になった。
そこで江戸の奉行所に出訴し、再審の結果は山崎ら一味全員の有罪と決したが、山崎は肩の傷が元ですでに牢死していたから死罪に及ばず、伊之吉その他大多数が死罪となって落着した。
この事件は江戸で大評判となったが、そのとき改めて話題となったのは房吉の剣の強さということだ。死んだ房吉の味方となって江戸の再審に尽力を惜しまなかったのは御家人の悪たれどもであったが、彼らは房吉の非業の死をいたむよりも、
「あの鬼神も、人間だった」
というおどろきの方が大きかったそうだ。
「なんしろ、お前、キンタマを小さくちぢめて腹の中へおさめてから、おもむろに立ち合いができたてえ人物だからな。竹矢来に手をかけたとたんに物の見事に五、六間も外の方へ跳びこしていたてえのだが、そこが深田とは因果の話じゃないか。しかし、なんだな。めっぽう強すぎても風情がない。房吉も斬り殺されて花を添えたというものだ。