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わかいひとたちのいし

若い人たちの意志

宮本 百合子

「新女苑」1951(昭和26)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,804 字 · 10 页

青空文庫

なぜなら、十代のひとびとがしんに求めているのは、人間として、女としてどう生きてゆくかということについての率直な検討であって、「十代の事件」ではないのだから。若い人たちの現実のゆたかさ、人間らしさであって、おとなが、若い人によって、描き出す夢やロマンティシズムばかりではない。このことは、先頃、ある婦人雑誌が催した、十代のひとたちの座談会に関連して学校当局とその少女、その親との間におこった事件について、同じ年ごろの若いひとたちが批判した、いくつかの短い文章にも、あらわれていた。

その座談会で一人の少女が、学校のつまらなさ、について、軽蔑をふくんで発言をしたことを、学校当局は、教育そのものを否定している生徒はおけない、と云って処分した。その処分をめぐるいきさつに、その少女の親であるひとの、すこし普通の暮しの人たちとちがう態度も作用しているようだが。そのように、一人の少女の発言をめぐっていきりたつおとなたちにかかわらず、その座談会について批評をよせている年わかいひとたちの判断は、平静であり、考えるべき点をとらえて考えている。学校がつまらないということ――旺盛な知識欲をみたすほんとの勉強が学校にはかけているということについて、こんにちの若いひとの苦痛は、共通である。