轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

らくご・きょうそれつでん

落語・教祖列伝

坂口 安吾

01 神伝魚心流開祖

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,807 字 · 28 页

青空文庫

カメは貧乏大工の一人息子であったが、やたらに寸法をまちがえるので、末の見込みがなかった。頭が足りなかったのである。そのくせ、大飯をくう。両親は末怖しくなって、人夫をさがしていた山の木コリにあずけた。木コリが試験してみると、鋸だけはうまくひく。器用なことはできない代りに、根気がよくて、バカ力があるので、木コリには向いている。しかし、まだ十の子供のことだから、

「山へ行くと、友だちはいないぞ。人間の顔も見ることができないぞ。ムジナや蛇が親類だ。それでも我慢できるか」

「腹いっぱい食わせてくれれば、どこにでも、いられる」

それがカメの返事であった。試験に合格して、山にこもった。

山の木をきりだして、筏にくんで、両親のすむ城下町まで運んでくる。子供だから、木コリの仕事は一人前にはできないが、筏はたちまち一人前以上にやれるようになった。

しかし、筏を町へつけると、両親の顔も見ないで、山へ走って帰った。山には好物の食べ物が彼を待っている。彼はほしいものをタラフク食うことができる。町で人間どもの面相など見ていたって、腹のタシにならない。

山にいると、米の飯はめったに食えない。