轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

やくぜんやくご

薬前薬後

岡本 綺堂

「東京」1925(大正14)9月号、「時事新報」1926(大正15)年8月19~22日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,091 字 · 12 页

青空文庫

、秋海棠、水引、頭、葉※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)頭、白粉、鳳仙花、紫苑、萩、芒、日まわり、姫日まわり、夏菊と秋の菊数種、ほかに朝顔十四鉢――先ずザッとこんなもので、一種が一株というわけではなく、一種で十余株の多きに上っているのもあるから、いかに好く整理されていたところで、その枝や葉や花がそれからそれへと掩い重なって、歌によむ「八重葎しげれる宿」といいそうな姿である。

そのほかにも桐や松や、柿や、椿、木犀、山茶花、八つ手、躑躅、山吹のたぐいも雑然と栽えてあるので草木繁茂、枝や葉をかき分けなければ歩くことは出来ない。

「狭いところへ好くも栽え込んだものだな」と、わたしは自分ながら感心した。狭い庭を藪にして、好んで藪蚊の棲み家を作っている自分の物好きを笑うよりも、こうして僅に無趣味と殺風景から救われようと努めているバラック生活の寂しさを、今更のように考えさせられた。

わたしの家ばかりでなく、近所の住宅といわず、商店といわず、バラックの家々ではみな草花を栽えている。二尺か三尺の空地にもダリヤ、コスモス、日まわり、白粉のたぐいが必ず栽えてあるのは、震災以前にかつて見なかったことである。