轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はえおとこ

蠅男

海野 十三

「講談雑誌」1937(昭和12)年1月号~10月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 118,129 字 · 237 页

青空文庫

「呀ッ、あぶないッ!」と叫んだが、既に遅かった。ダダダーン、ヒューッと、発射された銃弾は帆村たちのいる室内に撃ちこまれた。

「うわーッ、ウーム」

苦しい呻き声とともに、監視の警官が、ドサリと床上に人形のように転がった。

「ウウン、やられたッ」

と、こんどは帆村が絶叫した。素早く安楽椅子のかげに身をかわした彼だったが、途端に一弾飛びきたって左肩に錐を突きこんだ疼痛を感じた。彼は床の上に自分の身体が崩れてゆくのを意識した。そして階下から湧き起る警官隊の大声と階段を荒々しく駈けあがってくる靴音とを、夢心地に聞いた。

空虚のベッド

青年探偵の帆村荘六は恐ろしい夢からハッと覚めた。

気がついて四囲を見まわすと、自分は白い清浄な夜具のなかにうずまって、ベッドの上に寝ていた。

(呀ッ、そうだ。僕は肩先を機関銃で撃たれて、この病院に担ぎこまれたんだったな)

彼は大阪住吉区岸姫町の鴨下ドクトルの館で、不意に何者かのために、こんな目にあわされ、そして意気地なくもこんなことになって、附近の病院に担ぎこまれたのだった。

電灯が室内をうすぼんやり照らしていた。もう夜らしいが、何時だろうかと、腕時計を見ようとしたが、とたんに彼は、飛びあがるような疼痛を肩に感じた。