轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
なんて毒々しい男だろうと青木は思った。人間の毒気という毒気をすべて身につけているための、そして、あらゆる毒の上にアグラをかいているための落付きであり無上の寛容さであった。
世捨人などとは以ての外の話である。およそ慾念のかたまりで、人生を毒と見ている鬼畜なのだ。
青木は自分と長平との余り大きな距りに組み伏せられたようであった。共に通じ合う余地はなかった。避けて遠ざかるか、縋って甘えるか、どちらかしかないようだ。
なんて傲慢な悪党だろう。青木はそう思う一方に、わが罪の切なさに、涙があふれてくるのであった。
「ねえ、長さんよ。どうしたら、いいのよ」
青木はむせる涙に苦しんで、ころがって、頭をかかえた。涙のかわくのを待って、身を起して、
「ぼくは野たれ死んでも構わないし、自殺すりゃ、すむことなんだ。記代子さんを助けてやってくれよ。オレなんか、どうなったって、いいんだから。な。たのむよ」
「助かるッて、どうなることなんだい」
静かな返事に、青木は目をまるくしたが、はげしい絶望に盲いて、
「なに言ってるんだ、君は! 君はハラワタからの悪党だね!」
「君の善意は分るんだよ。