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しんらんしょうにんについて

親鸞聖人について

吉川 英治

「毎日新聞」1962(昭和37)年10月1日号から9回に分けて連載

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,038 字 · 29 页

青空文庫

――易行道です。

禅家の峨山和尚が、最後に弟子どもにいったことばは易行道。そう考えると、禅も真宗も、浄土も、なにもほんとうはないんですね。禅、何々とこうわけてますが、ほんとうにできたものは一つですね。そう思います。まして、まあ京都御本山じゃ、そういうことはないでしょうけど、地方なんかいきますと、いまだに西だの、東だのといっとります。西も東もありゃしませんよ。――そんなことをいってると、宗教はついに本願寺をも、終着駅にしてしまいかねないと思うのであります。

そういうわけですから、大阪にいらっしゃる若い方々の、こうした会をもつすばらしさ。――とはいうものの、決してお年寄りの方を度外視しているんじゃありません。お年寄りの方は、一つ仲よく、そのうちにお弁当もって吉野山へお花見に行ってください。

そういうと、私の夫はとうになくなっちゃって、だれが吉野山へつれてってくれるのか、とおっしゃるかもしれませんが、そうしたらば、それ親鸞さんがおっしゃってるじゃありませんか、同行はいつも二人です。お二人でいらっしゃいますと。

(昭和三十六年 講演速記)