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「ふんしょじだい」のしゅつげん

論理とその実践――組織論から図書館像へ――

中井 正一

中井正一『論理とその実践――組織論から図書館像へ――』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「焚書時代」の出現、生まれ変った赤坂離宮、国立国会図書館について、知識と政治との遊離、地方文化運動報告、図書館法楽屋話、図書館法の成立、野に山にかかる虹の橋、民族の血管、「良書普及運動」に寄せて、機構への挑戦、巨像を彫るもの、国立国会図書館、集団文化と読書、実践について、組織としての図書館へ、地方の青年についての報告、聴衆0の講演会、図書館法ついに通過せり、図書館法と出版界、歴史の流れの中の図書館。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,021 字 · 120 页

青空文庫

の文字だけは法案の中に埋没して、時限爆弾としなければならないと考えたのである。「予算の範囲内において、補助金を行ないうるものとする」(英語では may)という文面でもって、法務省、大蔵省、閣議をすべりぬけたのであった。そのためには、文部省の新婚の事務官をカンづめにし、大蔵省へは日参したのであった。二十五年一月十五日には、全国の署名運動、二万名の請願、講演会、新聞宣伝等々、それは涙ぐましい戦いであった。しかし、私達の流線型は魚鱗の流線型の如く、ときに鱗の動きでふくらむ事を計算に入れていたのである。それは、まずC・I・Eで、次に参議院の文部委員会で、独特の「魚鱗の陣」をかまえたのである。

補助金の「may を shall へ」という、文法学的なスローガンをもって臨んだのであった。そして、参議院でついに、単に「補助金を行なう」(shall)に変じ、G・H・Qをもそれでもって通し、参議院の委員会は、ベルが鳴り出したきわどいせと際で、すべり抜けたのであった。いわば五年越しの刀折れ矢つきた形ではあったが、法案通過のときはお互いに手を握りあった。

考えて見れば、やせても枯れても、補助金の文字は残っているのである。