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「ふんしょじだい」のしゅつげん
論理とその実践――組織論から図書館像へ――
中井 正一
中井正一『論理とその実践――組織論から図書館像へ――』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「焚書時代」の出現、生まれ変った赤坂離宮、国立国会図書館について、知識と政治との遊離、地方文化運動報告、図書館法楽屋話、図書館法の成立、野に山にかかる虹の橋、民族の血管、「良書普及運動」に寄せて、機構への挑戦、巨像を彫るもの、国立国会図書館、集団文化と読書、実践について、組織としての図書館へ、地方の青年についての報告、聴衆0の講演会、図書館法ついに通過せり、図書館法と出版界、歴史の流れの中の図書館。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,021 字 · 120 页
本部は本部で米が切れてパンでしのいだ。男世帯なので副食物は徹頭徹尾イカの塩辛であった。かくて、すべては惨タンたる苦しみにみちていた。ところが新聞の誤植で私が八四歳となっていたのを敵は見のがさなかった。山間部で私が行かなかった郡では私を八四歳の老翁だと演説してまわっているし、またそう信じているとの情報を得たのであった。その対策として、私達は五日市の競馬場に突込まなければならないはめに落ちたのである。
烈風の吹く日であった。
競馬場には幾万の農民が山間部といわず、海岸部といわず方々から集まっていた。その前に四八歳である正味の私の顔を見せなければならないのである。馬がまさに集合せんとする時、私は競馬場のコースに入ったのである。そしてこの大衆に向って叫ばなくてはならなかった。馬のかわりに、人間が、レース・コースの中にあらわれたのである。そして馬がスタート切るや、馬券表の高台に上って、また民主選挙が何であるかを説かなければならなかった。
京都から、知己である坂東蓑助氏が競馬場に応援に来てくれて、あの美貌の鼻の先を赤く日に焦がしていたのは、今も尚、胸にしんで来る姿であった。