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まめせんすいていのゆくえ

豆潜水艇の行方

海野 十三

「家の光」家の光協会、1941(昭和16)年8月~1942(昭和17)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,245 字 · 41 页

青空文庫

からだの大きい、顔のたいへん赤く、鼻のとがった、そしてほそい口髭のある、目のするどい人物でありました。その紳士が、例のふかふかした肘かけ椅子に、どっかり腰をおろしました。その様子から考えると、彼はどうやら隊長らしいのでありました。

春夫は、その隊長紳士が、なにをはじめるのかと、目をみはっていました。

すると、その隊長紳士は、ポケットから、ピストルを出して、机の上におきました。それから、青木学士と春夫を、ぐっとにらみつけ、

「ああ、ここでは、わしの命令にしたがうか、それとも、このピストルの弾丸をくらって死ぬか、二つのうち一つしかないのだ」

と、いやにおどかし文句をならべ、

「われわれは、いつでも、ほしいと思ったものを、かならず手に入れる力をもっている。お前たちは、小型潜水艇を、われわれの手にわたすまいとして、いくどもにげまわったが、もうこれからのちは、そんなむだなことはやめにするがいい。わかったか」

と、彼は、いやにいばっていいました。

すると青木学士は、からからと笑いだしました。

「あははは。なにをいうか。われわれ日本人のやることに、君たち外国人のさしずはうけないぞ。