轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

まずしきひとびとのむれ

貧しき人々の群

宮本 百合子

「中央公論」1916(大正5)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,959 字 · 118 页

青空文庫

白痴の心は私にとっては謎である。分らなければ分らないほど、私は何かありそうに、どうにかなりそうに思わずにはいられなかったのである。

七

まあ何という素晴らしい。

朝だ!

はてしない大空の紺碧の拡がり、山々の柔かな銀青色の連り。

靄(もや)が彼方の耕地の末でオパール色に輝いている。

あらゆる木々の葉が笑いさざめき歌っている上を、愛嬌者の露が何という美しさで飾っていることだろう。御覧! お前の大好きなお天道様は、どんなに見事に光り輝いていらっしゃるか!

ほんとに立派なお姿でいらっしゃる。

私は、昨日も今日も同じに、円く燦(きらめ)き渡って動いていらっしゃるのを見ると、堪らなく嬉しくなって来る。

「お早うございます、御天道様!

いつも御機嫌が好さそうでいらっしゃいますね。

私もおかげさまで、こうして達者でお目に掛れるのは有難う存じます。

どうぞ今日もまたよろしくお願い致します。

私のりっぱなお天道様!」

風は、木々の葉の露を払い落し、咽(むせ)ぶようなすがすがしい薫りをはらんで、むこうの空から吹いて来る。

森の木々には小鳥がさえずり、家禽の朝の歌は家々の広場から響いて来る。