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にせさつじけん
贋紙幣事件
甲賀 三郎
「少年倶楽部」1930(昭和5)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,495 字 · 17 页
飛山君のお父さんは恩を忘れないで感心には感心な人だけれども、そう云う悪い事をする人の世話になったのはいけないとお母さんがおっしゃった。だから人は無闇に他人の世話にならないで、独立してやって行けるようにならなくてはいけませんとおっしゃった。
森君は又警察から賞められて褒美を貰った。飛山君は元通り学校に来ているが、何でも飛山君の感心な事を聞いて、誰かが学資を出して呉れるようになったので、飛山君は前のように苦学をしなくても好いようになって、前よりももっと出来るようになった。好い事をしていればいつか報いられるものだと思う。
飛山君は幸福となるし、飛山君のお父さんは疑いが晴れるし、森君は本当に好い事をしたと思う。大人も見つける事の出来なかった悪者を見つけて、この世の中から退治たのは偉いと思う。森君は大人のような智慧があって、何だか恐いけれども、一方ではとても優しい所があるから僕は大好だ。現に今度の事でも、森君が優しくびっこの犬を介抱してやったればこそ、緒が見つかったんだから。