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ろじょう
路上
午炮响后,图书馆陷入诡异的寂静,大学生俊助埋头书海,时间随着指针流逝,但这份平静下似乎藏着什么在悄悄酝酿。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,539 字 · 87 页
と、辰子は静に眼を俊助の顔へ移して、
「違わないと御思いになって?」
「さあ――僕は違いそうもありませんね。それよりあなたはどうです。」
「私? 私はどうするでしょう。」
辰子は誰に尋ねるともなくこう云ったが、急に青白い頬に血の色がさすと、眼を白足袋の上に落して、
「わからないわ。」と小さな声を出した。
俊助は金口を啣えたまま、しばらくはただ黙然と辰子の姿を眺めていたが、やがてわざと軽い調子で、
「御安心なさい。あんたなんぞは失恋するような事はないから。その代り――」
辰子はまた静に眼を挙げて俊助の眉の間を見た。
「その代り?」
「失恋させるかも知れません。」
俊助は冗談のように云った言葉が、案外真面目な調子を帯びていたのに気がついた。と同時に真面目なだけ、それだけ厭味なのを恥しく思った。
「そんな事を。」
辰子はすぐに眼を伏せたが、やがて俊助の方へ後を向けると、そっとピアノの蓋を開けて、まるで二人をとりまいた、薔薇の※(「均のつくり」、第3水準1-14-75)いのする沈黙を追い払おうとするように、二つ三つ鍵盤を打った。それは打つ指に力がないのか、いずれも音とは思われないほど、かすかな音を響かせたのに過ぎなかった。