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じてん
辞典
戸坂 潤
「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页
現代の新聞現象に関する最後の問題はここにあるのである。
ブルジョア新聞の特色は新聞紙という商品の製作販売による利潤の追求という過程の内に存する。かかる制限をほぼ或いは完全に脱却しているプロレタリア新聞は無産者階級の組織・啓蒙・宣伝・アジテーション・指令其他の機関として機能することによって、却って新聞本来の一般社会的使命に立つことが出来る。ブルジョア新聞に於ては曲りなりにも新聞本来の使命に立ち帰るべく新聞の「倫理化」を説くのを常とするが、云うまでもなく倫理は利潤の前に何等の権威でもない。ブルジョア新聞による「自由新聞」運動も、少くとも「社会主義新聞」運動(F・ラサールやK・ビュヒャーによる)にまで転化するのでなければ積極的になれない。「プロレタリア新聞」はコンミュニストによって始められ、今日ではソヴィエト連邦(『イスクラ』に始まる)は云うまでもなく、イギリス、アメリカ(『デーリー・ワーカー』)等に於て大きい勢力と絶対な意義とを持っている。尤もプロレタリア新聞紙は歴史的にも、理論的にもコンミュニスト・パーティーの機関紙に限るとは考えられないが、之は今日プロレタリア・ジャーナリズムの最も有力な一部分をなしている。