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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

だが、この時までに、所謂論理学(形式的論理学・一般論理学)以外の領域に於て、すでに一種の根本的な論理上の問題が、多くの哲学者によって提起されていたのである。フランスのデカルトは如何にして確実疑うべからざる認識を得ることが出来るか、ということに就いて、その方法論上の懐疑説を提出した。その結果彼は観念の先天性の主張に帰着している。イングランドのJ・ロック(ホッブズを経てベーコンの後裔でありヒューム、アダム・スミス等を経てミルの祖先に当る処のこのデモクラット)は之に反して、観念が凡て経験に由来するものであって、生具観念はあり得ないと主張する。大陸のライプニツはロックのこの人間悟性に関する経験論的エッセイを、一つ一つ先天主義=ラショナリズムの立場から反駁した。

なお、デカルトとスピノザとは、夫々認識の方法と知性の改善とを問題とする。――そしてライプニツは、真理に就いて、永久真理と事実真理とを区別し、前者が数学的真理であるに反して、後者は物質的な、そして特に歴史的な真理だと考える。前者は必然に立脚する真理であり、後者を偶然に立脚する真理だという。(ポール・ロアイヤールの僧院の論理学なるものがあるが、この僧院に暮した一人であるパスカルは、幾何学的精神と繊細な精神とを区別した。