轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

のうそん

農村

宮本 百合子

「多喜二と百合子 七号~十三号」多喜二・百合子研究会、1954(昭和29)年12月~1955(昭和30)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 49,223 字 · 97 页

青空文庫

鶏にやる瀬戸物を砕いた石ころが「ホウサンマツ」を散きらした様にキラキラした中にゴロンとだらしなくころがって居る。

梁にある鶏の巣へ丸木の枝を「なわ」でまとめた楷子が壁際に吊ってあってその細かく出た枝々には抜羽だの糞だのが白く、黄いろくかたまりついて、どっか暗い上の方でククククと牝鶏の鳴いて居るのさえ聞える。三尺ほど高く床が張ってあって、縁なしの踏む後からへこんで、合わせ目から虫の這い出そうなボコボコの畳が黒く八畳ほど敷いてある。燃木の火花が散ってか、大小の焼っこげがお化けの眼玉の様にポカポカとあいて居る。

上り框に近い方に大きく切った炉には「ほだ」がチロチロと燃えて、えがらっぽい灰色の煙が高い処をおよいで居る。畳の隅の「みかん箱」の様なものの上に、水銀のはげた鏡と、栂のとき櫛の、歯の所々かけたのがめっかちのお婆さんの様にみっともなく、きたなくころがって居る。

壁に張った絵紙を大方はその色さえ見分けのつかないほどにくすぶって仕舞って居て、片方ほか閉めてない戸棚から夜着の、汚いのがはみ出て居るわきの壁には見覚えのある高貴の御方の絵像が、黄ろく、ぼろぼろに張りついて居るのである。