轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
のうそん
農村
宮本 百合子
「多喜二と百合子 七号~十三号」多喜二・百合子研究会、1954(昭和29)年12月~1955(昭和30)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 49,223 字 · 97 页
左側の小屋の乾草を小さい男の子が倍も体より大きい熊手で掻き出して居る。
牛はまだ出て居ない。午前中は出さないものと見える。狭い土面をきちきちに建ててある牛舎には一杯牛が居る。私の幼さい時から深い馴染のある、あの何だか暖ったかい刺激性の香りが外まであふれて居る。
退屈な乳牛共が板敷をコトコト踏みならす音や、ブブブブと鼻を鳴らすの、乾草を刃物で切る様な響をたてて喰べて居るのなどが入りまじって、静かな様な、やかましい様な音をたてて居る。
わきに少しはなれて子牛と母牛を入れてある処がある。乳臭い声で「ミミミミ」と甘える声や、可哀くてたまらない様にそれに答える母牛の声が私までが良い気持になる様にひびいて隙間から、草を口うつしに喰べさせて居るのが見える。
牛舎の中へ入って行く、馴れない故で牛の鼻柱の前を通るのはあんまり良い気持はしないけれ共、静かに草をかんで居る様子は、どうしても馬よりはなつきやすい気持を起させる。ズーッと中に入ると消毒した後の道具を拭いたり、油をさしたりして居る男達が五六人居る。田舎の牛乳屋にしては道具でも設備でもがよく整って居ると思って見る。